ネイティブを恐れるな! ~通じないのは相手が悪い


ある程度合う外国語の学習を進めていくと、その国のニュースやドラマを見てみましょう。Youtubeなどで検索すればいくらでもでてきます。
さて、全く歯が立たないのではないでしょうか。

私は英語でも中国語でも、相手が非ネイティブであるか、ネイティブの場合ゆっくり話してくれなければ分からないことが多いです。
トランプ氏の演説はなぜかよくわかるんですけどね(笑)。彼が簡単な、伝わりやすい口調でメッセージを発しているという証拠かもしれません。

勉強を重ねても依然としてネイティブとは大きな格差があるわけですが、全く落ち込む必要はありません。
特に英語は国際語となっています。世界的には、インドやアジア圏で話されている第二言語としての英語話者の方が、イギリスやアメリカの第一言語としての英語話者よりも遙かに多いのです。なんと、英語話者のうち78%が非ネイティブだそうです。
世界人口約70億人のうち英語人口はどれくらい?

ノンフィクション作家・高野秀行さんのエッセイに、「謎のペルシア商人」という話があります。インドでペルシャ絨毯を日本に卸しているという謎の商人に出会った若き日の高野青年。自分の英語がネイティブに通じないという悩みを吐露すると、商人にこんな風に喝破されるのです。
ネイティブなんて意味が無い。そんなものはイギリス方言でありアメリカ方言に過ぎない。英語はグローバル言語であり、我々が今話しているような英語の方が世界基準だ。彼らが我々を見習う必要があるのであって、その逆はないのだよ。

若き日の高野青年は脳をガツーンと叩かれたような衝撃を受けます。
読んでいた私も同じく衝撃を受けました。

TOEICテストを受けた方ならご存じでしょうが、オーストラリア・アクセントやカナダ・アクセントで出題される場合があります。日本人にはなかなか聞き取りにくいですが、なにげに英国人のブリティッシュ・アクセントも聞き取りにくいものです。日本の英語は基本的にアメリカン・アクセントが主流なためです。

同じように、我々がどんなに修練してもアジアン・アクセント、あるいはジャパニーズ・アクセントというものがあって当然です。それを相手が聞き取りにくいのは当たり前ですし、日本人がネイティブのアクセントやスピードを理解するのが難しいのも当たり前です。我々が気後れする必要はありません。

インド人をはじめとする南アジアや中東圏の人々の英語はかなりアクセントが強いですが、彼らは相手が分かってようと分かってまいと全く気にせず、あきれるほどしゃべりまくります。
アジアで英語を使うと、イギリスやアメリカよりも通じやすいと感じた経験をお持ちの方は多いのでは無いでしょうか。それは、なんらかのアジアン・アクセントが共通していることが理由ではないかと思います。お互いに第二言語なので、簡易で直接的な表現が多い、互いに相手を理解しようというスタンスがある(ゆっくり聞く・話す)のも大きいでしょう。

中国語も同様で、いわゆる北京語(普通話)と各地の方言はかなり違います。上海などの大都市には地方からやってきた上京組や旅行者が沢山いますが、彼らも方言で堂々と暮らしています。

何が言いたいかといいますと、我々外国人がネイティブの水準を目指す必要はないし、ネイティブに通じない・ネイティブの言うことがわからないからといって落ち込む必要は無いということです。
あくまで実用レベル、言いたいことをやさしい単語と簡潔な文法で伝えることができれば十分だと思います。聞き取りも、こちらがわからなければ相手が平易な言い回しでゆっくり言い直してくれるはずです。それで理解出来れば十分なのです。

海外に行った時に感じるのですが、日本人は自分の言葉が通じないと極端に引っ込み思案になってしまいがちだと思います。通じないのは相手が悪い!くらいの意気込みでいた方がいいと思います。


世にも奇妙なマラソン大会 (集英社文庫)/高野秀行


(画像クレジット Mariamichelle ; pixabay.com)

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